一次救命処置の手順(ガイドライン2005準拠)



早期通報

・状況の確認
倒れている人を発見したら、まず周りの状況を確認します。(交通事故などの二次災害を防ぐため)

・意識の確認
近くによって意識の有無を確認します。(肩を叩きながら相手の耳元で「わかりますか?」「大丈夫ですか?」などと大きな声で呼びかける。※絶対に揺さぶらないようにします。)呼びかけに反応がなければ直ぐに助けを呼びます。

・応援を呼ぶ
周囲の人に「あなたは119番に電話して救急車を呼んでください!」「あなたはAEDを持ってきてください!」と声をかけ、救急車を呼ぶと同時に、自動体外式除細動器(AED)を持ってきてもらいます。


早期心肺蘇生

・気道確保をする
意識がなくなると舌根が落ち込んで気道を塞ぎやすくなるため、気道確保が必要です。固い地面の上に仰向けに寝かせ、まず片方の手で額を押さえ、もう一方の人差し指と中指で顎を上に持ち上げます。

・人工呼吸
傷病者の鼻をつまみ、息をゆっくり2回吹き込みます。(難しいと感じたら省略して心臓マッサージ(胸骨圧迫)を始めてください。)

・心臓マッサージ(胸骨圧迫)
体の真ん中(乳頭と乳頭を結んだ線の胸骨上)に手を組み合せて置き、胸が4〜5cm程度沈むくらいに30回圧迫します。圧迫する際には肘を真っ直ぐ伸ばし、約100回/分の速さで圧迫を繰り返しますが、腕だけでやると疲労で続かなくなるので、必ず上半身全体を使って行いましょう。人工呼吸2回と心臓マッサージ(胸骨圧迫)30回を1セットにして、繰り返し行います。


早期除細動

・AEDによる除細動(AEDの準備が整って、機器から指示が出るまで心臓マッサージ(胸骨圧迫)は中断しない)
AEDが到着したら電源を入れ、電極パッドを胸部に貼りつけます。(パッドの貼付位置が図で示されています。)
AEDが心拍を自動的に解析し、除細動が必要であれば指示が出るので、倒れている人に触れている人がいないことを確認した後に通電ボタンを押して通電します。ショック後も、パッドは貼り付けたままにしておきます。
除細動を行なった直後、または除細動の指示がない場合も引き続き心臓マッサージ(胸骨圧迫)を行います(除細動の必要がない=蘇生の必要がない訳ではありません)。以後の蘇生もAEDの指示に従い行いましょう。

・繰り返す
救急隊が到着するまでAEDによる解析(電気ショック)と心臓マッサージ(胸骨圧迫)を続けます。傷病者が払いのけるような動作など明らかな回復を示したり、救急隊が来るまでは継続して行い、途中で中断しないでください。


救急隊への引渡

・救急隊へ引き渡す
救急隊が到着したら、状況説明やショック回数を説明し、速やかに傷病者を引き渡します。
※ショックの有無に関わらず、AEDのパッドは剥がさず電源も入れたまま引渡をします。